Vol.50 京都府

医療スタッフの一員として働く、やりがいのある仕事

丹後 美貴さん

京都第二赤十字病院・放射線科 勤務「青稜高校(東京都)出身」

取材日 2016/2/10

歴史ある学校で学びたい

小さい頃から人の役に立ちたいという気持ちが強く、医療の分野に進みたいと考えていました。子供の頃に病院でレントゲン撮影をしてくれた診療放射線技師さんに丁寧に接してもらった経験があり、この仕事に興味を持ち、自分も診療放射線技師になろうと決めました。京都医療科学大学を選んだのは、日本で最も長い歴史のある診療放射線技師の学校であることと、「京都」という土地に憧れがあったからです。設備が充実していることや、就職率の高さも入学の決め手でした。

大学時代に学んだことが基礎として役立っている

診療放射線技師は撮影だけができれば良いという仕事ではありません。例えばRIS、HIS、PACSなど病院の院内医療情報システムについての知識がないと院内で自分の撮影した画像がどのように活用されているのか理解できないですし、放射線の被ばくについて正しい知識がないと、患者さんにきちんと説明ができず、過度の不安を与えてしまいます。こういう場合も学生時代に学んだ知識は仕事を進めるにあたって全て大切な基礎となっています。わからないことがあれば、今でも学生時代に使っていた教科書を取り出して見直すことがクセづいているのも大学の授業のおかげです。また職場では欠かせないコミュニケーション能力も大学の先生方や学生同士の距離が近かったことや、学生自治会、サークル活動に参加していたことで自然と身についていました。

数ミリのズレで画像のクオリティは変わる

診療放射線技師が検査で撮影した画像を見て、ドクターは患者の病気や怪我を診断し、治療方針を決定していきます。私たちが正確な撮影をしないと患者さんにも周りのスタッフにも迷惑がかかるので、絶対に手は抜けません。撮影方法についてわからないことがあれば先輩方に自分の撮影した画像を見て頂き「どうやったらもっとうまく撮れましたか」などと質問し、アドバイスを受けることもあります。毎日反省点は尽きないですね。安心・安全な検査ができるように一つ一つ真剣に取り組んでいます。

この仕事のやりがい

緊張感と責任が伴う仕事です。毎日があっという間で忙しいですが、それ以上に医療スタッフの一員として患者さんのために働ける日々にやりがいを感じています。最近では女性の患者さんが肌を見せるマンモグラフィや、放射線治療で直接肌にマーカを引くケースなど女性技師が患者さんのメンタルに配慮して担当することが増えてきています。患者さんから「あなたに撮影してもらってよかった」と言ってもらえると嬉しいですし、きれいに撮影できたときは達成感があります。本当に診療放射線技師になってよかったです。現在一児の母となり、子育てと仕事を両立させて頑張っています。私の勤務している病院は、子育てにとても協力的で、先輩方にもいろいろ相談に乗ってもらったりしています。これからも常に最適な画像を提供できるように日々技術の向上に努め、患者さんの精神面や安全面をケアしながら検査のできる診療放射線技師でありたいです。